第3章「Scrap & Build」
03
脚本:横手美智子/絵コンテ:山本裕介/演出:森 義博/作画監督:山内則康、梶浦紳一郎、木下由美子、猿渡聖加
わずか12歳の子どもがベヘモスを討ち取ったという大事件は、すぐさま国王アンブロシウスにも伝えられた。
国王から報賞について問われたエルは、これを千載一遇のチャンスととらえ、シルエットナイトの心臓部エーテルリアクタの製法に関する知識を願い出る。
国家機密を要求するという事態に動揺する重鎮たち。だがアンブロシウスはエルの真意を受け止め、最高の機体を作り上げれば、必ず褒美を取らせると約束するのだった。
クリスタルティシュー(結晶筋肉)
文字通りシルエットナイトの筋肉としての役割を持つ。材質は触媒結晶を錬金術で加工したもので、特定のスクリプトとマナの作用によって形状を変化させる性質がある。また、内部に一定の魔力を貯めることができ、シルエットナイトの魔力電池としても重要な役割を果たしている。
エルが考案したストランドタイプ・クリスタルティシュー(綱型結晶筋肉)は、複数のクリスタルティシューを縒り合せたもので、耐久性と収縮性、そして出力の増大を実現。だが、あまりにも出力が高すぎるがゆえに、シルエットナイトの骨格であるインナースケルトン(金属内格)が負荷に耐え切れずに破裂してしまい、力学バランスの調整を必要とした。
このようなクリスタルティシューの増強は出力を向上させたものの、マナプール(魔力貯蓄量)は結晶の量に比例するため、消費魔力の増加が目立つ、つまり「燃費が悪化」してしまう結果となった。
燃費を改善するため、マナプールの性能に特化したクリスタルティシューの塊・クリスタルプレート(板状結晶筋肉)や、クリスタルプレートでシルエットナイトの外装・アウタースキンの裏地を覆った複層式のキャパシティブレーム(蓄魔力式装甲)などを開発。クリスタルティシューの改良を皮切りに、シルエットナイト開発は、新たな領域へと踏み出そうとしていた。