第1章「Robots & Fantasy」
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脚本:横手美智子/絵コンテ:山本裕介/演出:中山敦史/作画監督:桂憲一郎、入江 篤
凄腕プログラマーにして重度のロボットヲタク、倉田翼。異世界でエルネスティ(エル)として転生した彼は、運命を揺るがす事態に遭遇する。
「ロ、ロボットだぁ!」目の前に現れたシルエットナイトに心を奪われた彼は、ナイトランナーを目指して騎操士学園に入学。持ち前の知識とプログラマーの才能を活かし、学園中にその名を響かせていく。
平和な学園生活を送るエルだったが、恐るべき魔獣の脅威が静かに迫りつつあった。
魔法
魔法とは、マナ(魔力)を燃料として、スクリプト(魔法術式)で効果を確定させ、触媒結晶を介することで現象として発現させたもの。
魔法の源となるマナは、この世界の生物すべてが、大気中に存在するエーテルを取り込み、体内で変換することで生み出している。これは人間も魔獣も同様である。ただし魔獣が魔法を発動するための触媒結晶を体内に持つのに対し、人間の体内には触媒結晶が存在しない。それゆえ、人間は長きにわたって魔法を使うことができない種族だった。
しかし人間は英知をもってスクリプトを解き明かし、触媒結晶を外部装置にゆだねることで、魔法を使うことを可能とした。その外部装置として一般的なものが魔法の杖であり、この世界のほとんどの人が使用している。一方、エルは戦闘時の精密な魔法の使用に対応できる形状を模索し、前世に在った銃を基として杖と剣を一体化させた「ガンライクロッド」を考案した。
魔法の存在によって様々な技術が発展したが、その最たるものが巨大な騎士、シルエットナイトであろう。この発明によって、人々は魔獣に対抗する術を獲得し、繁栄を享受した。いわばシルエットナイトは、人間の叡智の結晶と言えるかもしれない。