第12章「Knight & Dragon」
12
脚本:木村 暢/絵コンテ:小島正士、河本昇悟/演出:中山敦史/作画監督:酒井秀基、櫻井拓郎、清水勝祐、中島美子、八木澤修平、山本真理子
ヴィーヴィル(飛竜戦艦)の襲来とともに、ジャロウデク軍の反抗が始まった。炎に包まれる城塞都市から脱出する住民たち。混乱に乗じてグスターボがあらわれ、ディーとの因縁の戦いが再び幕を開ける。
上空ではエルがイカルガで奮闘するも、法撃に格闘、雷による防御も併せ持つヴィーヴィルは強敵だった。
一進一退の攻防を繰り返す中、オラシオは「特殊砲弾」の使用をドロテオに進言する。はたしてオラシオが仕掛けた罠とは……?
純エーテル作用論
オラシオ・コジャーソが提唱した独自の理論。オラシオの一族が秘匿に近い形で代々研究を重ねてきたが、オラシオの独断によって外部へと持ち出された。オラシオはこの理論をジャロウデク王国へ持ち込み、人類初の実用航空機レビテートシップを建造。この功績が評価され、オラシオは弱冠30歳の若さで、ジャロウデク王国中央開発工房の長の地位に就いた。
純エーテル作用論とは、この世界で一般的に魔法の源として利用されるマナではなく、その前段階であるエーテルそのもののふるまいに注目して組み立てられた理論体系である。
純エーテル作用論の神髄といえる機器が、レビテートシップを空中に浮揚させているエーテリックレビテータ(源素浮揚器)である。エーテリックレビテータの稼働には、高濃度かつ大量のエーテルが不可欠だが、この問題はエーテルサプライヤ(源素供給器)の開発によって解消された。
エーテルサプライヤは、本体の中心部にエーテルの塊というべき鉱石・エーテライト(源素晶石)を収めた機器で、高濃度のエーテルを精製する。この高濃度のエーテルをエーテルリアクタに使えば膨大なマナを生み出すことも可能だが、また集中させることでレビテートフィールド(浮揚力場)を生ずる性質がある。これを応用したものがエーテリックレビテータの原理なのである。